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2010年1月10日

「カール ブックスタンダー」が想像以上に凄い件について

 私の文章は引用が多い。
 その引用が多めの文章を書くときに活躍しているのが、カールのブックスタンダーである。

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 これを買う前は、マウスのコードやLANケーブルを本にからめてページが閉じないようにしていたのだが、どうもうまくいかなかった。ブックスタンダーをアマゾンで見つけて買ってみたら、これが素晴らしい。文庫本でも大きめの本でも問題なく使える。とても重宝している。
 料理本をみながら料理をするときも便利だと思う(私はそういうふうに使ったことないけど)。

 ブックスタンダーの使い方はさておき、それを使う理由である。
 本から引用なら、スキャナーで読み込んで、貼り付けた方が早い。しかし私は、手で打ち込むようにしている。それは、そのことによる効用が大きいと考えているからである。
 福田和也は『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』(PHP文庫2004年)で本の抜書きについてこう書いている。

 けれども、実際にテキストを引用しておくというのは、とても大事なことです。
 まず、引き写しておけば、いちいち本にあたる必要がなくなる。つまりは原稿の校正をする時までは、ノートを手元においておけば足りる。
 そして、もう一つ大事なのは、写すことによる、発見や理解が必ずあるのです。

 この「発見」や「理解」がとても大事だと思っている。
 これはスキャナーでは得られないものである。だから私は手打ちで引用しているのだ。

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 しかし、実は、福田和也は、抜書きはワープロやパソコンではなく、ノートに万年筆で書くべきだと言っている。

 でも、手書きで、抜書きをした方がいいのです。
 やはり、手を動かすというのは、生理的にキーボードとは違う部分がある。
 私は、原稿はかなり前からずっとワープロを使っていますが、抜書きは、一時期から手書きに戻しました。というのも、手で書き写していると、いろいろなことに気がつくのですね。脳が違った動き方をするのでしょうか。
 気がつくと同時に、いろいろな考えが湧いてきます。
 そこを抜書きすることで、自分が何を示そうとしているのか、語ろうとしているのか、ということが、はっきりした輪郭をもって運動を始めるのです。
 ですから、抜書きをすることは、実際の原稿を書く上での準備作業にもなります。
 抜書きは、書き手の考えを理解する上で、とても役に立ちます。
 もちろん、ただ写すのではなく、書き手になったつもりで、大袈裟に云えば憑依をして、書いていかなければなりません。

 まあ、確かに、手書きの方が良さそうだけど。。。
 そこまではなかなか出来ないので、手打ちにしているのです。

 しかし、今回、試しに福田和也の文章を抜書きしてみた(ブックスタンダーを使って)。

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 抜書きについての文章を抜書きしてみて湧いてきた考えは、この抜書きの発想は「臨書」とつながっているのではないか、ということだ。
 このことについては、これから考えていきたい。


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