2009総選挙 本当の一票の格差は?
8月30日に衆議院議員総選挙が終わって1週間が経ちました。
民主党が308議席を獲得して圧勝、自民党が惨敗ということで、
今後「鳩山政権」がどうなるのか生温かく見守りたいものです。
さて、今回の総選挙でも問題になったのが「一票の格差」。
毎回選挙のたびに憲法違反だとして裁判になっていますが、早速今回も訴えが起こされたようです。
8月30日に投開票された衆院選をめぐり、東京の弁護士らのグループが3日、「一票の格差があるのは選挙権の平等を保証した憲法に違反する」として、選挙の無効を求める訴えを東京高裁に起こした。 「衆院選は違憲で無効」一票の格差理由に東京の弁護士ら提訴
このように、一票の格差は毎回問題になりますが、今回はどれくらいだったのでしょうか。
まずは有権者数の少ない選挙区のベスト10です。
| 選挙区 | 有権者数 | 高知3区に 対する倍率 |
| 高知3区 | 211,750 | 1.000 |
| 長崎3区 | 212,785 | 1.005 |
| 高知1区 | 213,841 | 1.010 |
| 福井3区 | 213,911 | 1.010 |
| 徳島1区 | 214,365 | 1.012 |
| 高知2区 | 217,563 | 1.027 |
| 徳島3区 | 218,898 | 1.034 |
| 山梨1区 | 219,110 | 1.035 |
| 福井2区 | 219,456 | 1.036 |
| 福井1区 | 220,971 | 1.044 |
有権者数が一番少ないのは高知3区。上位10の中に高知県3区が全て入っています。
3区全てが有権者数21万人台という公明党もびっくりの地域割りですね。
続いては有権者数の多い選挙区上位10区です。
| 選挙区 | 有権者数 | 高知3区に 対する倍率 |
| 千葉4区 | 487,837 | 2.304 |
| 神奈川10区 | 484,482 | 2.288 |
| 東京6区 | 481,818 | 2.275 |
| 北海道1区 | 475,525 | 2.246 |
| 東京3区 | 474,069 | 2.239 |
| 兵庫6区 | 471,847 | 2.228 |
| 東京1区 | 462,949 | 2.186 |
| 東京19区 | 462,375 | 2.184 |
| 東京23区 | 461,006 | 2.177 |
| 東京8区 | 460,985 | 2.177 |
有権者数が最大なのは千葉4区。最小の高知3区に比べ2.304倍になっています。
この10選挙区に加え、格差が2倍以上の選挙区は合計で45選挙区あります。
ところで、一票の格差という場合に、そこで使われるデータは人口や有権者数の格差であったりします。
しかしながら、一「票」の格差なのですから、「票」の格差を見なきゃいけないではないでしょうか。
というわけで、有権者数や人口の格差ではなく、実際に「票」を投じた投票者数の格差を見ていきたいと思います。
まずは投票者数の少ない選挙区から見ていきましょう。
| 選挙区 | 有権者数 | 投票者数 | 投票率 | 高知1区に 対する倍率 |
| 高知1区 | 213,841 | 137,092 | 64.11% | 1.000 |
| 徳島1区 | 214,365 | 138,535 | 64.63% | 1.011 |
| 高知2区 | 217,563 | 144,230 | 66.29% | 1.052 |
| 茨城5区 | 227,553 | 153,353 | 67.39% | 1.119 |
| 高知3区 | 211,750 | 153,701 | 72.59% | 1.121 |
| 宮城5区 | 226,277 | 154,947 | 68.48% | 1.130 |
| 山梨1区 | 219,110 | 155,162 | 70.81% | 1.132 |
| 徳島2区 | 227,122 | 158,616 | 69.84% | 1.157 |
| 福井1区 | 220,971 | 159,013 | 71.96% | 1.160 |
| 栃木3区 | 247,194 | 160,021 | 64.73% | 1.167 |
有権者数で一番少なかった高知3区から首位の座を奪ったのは同じ高知県の高知1区。64.11%という低投票率のため、その分少なくなっており、わずか137,092人の投票者数です。
ちなみに北海道9区の鳩山由紀夫民主党代表が取った票が201,461票ですから、それの6割ほどとなります。
次は投票者数の多い選挙区上位10区です。
| 選挙区 | 有権者数 | 投票者数 | 投票率 | 高知1区に 対する倍率 |
| 北海道5区 | 452,618 | 345,458 | 76.32% | 2.520 |
| 北海道1区 | 475,525 | 342,870 | 72.10% | 2.501 |
| 愛知12区 | 448,205 | 331,992 | 74.07% | 2.422 |
| 北海道6区 | 440,855 | 321,911 | 73.02% | 2.348 |
| 長野1区 | 429,859 | 319,236 | 74.27% | 2.329 |
| 東京3区 | 474,069 | 319,070 | 67.30% | 2.327 |
| 静岡5区 | 456,360 | 317,725 | 69.62% | 2.318 |
| 東京23区 | 461,006 | 317,249 | 68.82% | 2.314 |
| 神奈川10区 | 484,482 | 317,163 | 65.46% | 2.314 |
| 兵庫6区 | 471,847 | 316,495 | 67.08% | 2.309 |
投票者数の一番多い選挙区は北海道5区です。76.32%という高投票率のため、投票者数も多くなっています。
有権者数の一番多い千葉4区は上位10区の中には入っていません(21位)。投票率63.13%は下から6番目なので、その分だけ少なくなっています。
格差が2倍以上の選挙区は、有権者数の時より増えて、72選挙区となりました。
というわけで、本当の一票の格差は
高知1区と北海道5区の間の
2.52倍
となりました。
地方は投票率が高く、都市部は低いので、結果的に一票の格差は縮まるのではないかという仮説を立ててみたのですが、どうやらそうではなかったようです。
全選挙区ごとの一票の格差は次のエントリにて紹介します。
http://www.1096.jp/archives/2009/09/disparity_in_votes2.html
※データは、JanJan 「ザ・選挙」を参照しました。

