長野「涌井せんたあ」でそばのボリュームにやられる

 9月の3連休、長野へ行ってきた。
 6月中旬あたりからずっと多忙だったので、この3連休までちゃんと休めていなかった。出発当日も朝5時までなんだかんだで仕事をしてしまった。しかし宿は予約していたので執念で車を飛ばした。
 

そんでもって 俺 三連休で つかの間のholliday
巻き戻しに行くんだsummer days
「SAYONARA」Crazy Ken BandZERO

なんてと横山剣も歌っているが、まさにそんな心境でこの曲を聴きながら長野へ向かった。


 行ってきたのは、長野県飯山市。なべくら高原森の家というロッジが目的地だ。行くのは2回目。関越道から上信越道をへて豊田飯山ICで降りる。そこから千曲川と並行する国道117号線沿いに新潟方面へ。なにしろ山奥。温泉と森と川くらいしかない。だからこそ良いのである。
 で、今回紹介するのは、帰る日に行ってきた蕎麦屋である。長野といえば蕎麦という考えがあり、せっかくだから近くに蕎麦屋がないものか、とネットで調べた。いろいろな検索ワードで絞り込んでいくうちに、ICのある豊田飯山の近くには、「涌井」という地域があり、ここが隠れ蕎麦の里であることがわかった。

 旧豊田村(今は中野市中野市永江)の涌井(わくい)という集落は、上信越道豊田飯山インターから、車で10分位のところにあった。行く途中の道は狭く上り坂で民家もとぎれ、先に集落があるのかと思われるようなところに忽然と集落が現れるという感じの辺鄙なところだった。
 この辺りはあまり知られていないが、「霧下そば」と呼ばれる最高品質の蕎麦が取れる産地で、いわば隠れそばの里なのだ。
隠れ霧下そばの里の名店で舌鼓!

 なるほど。最高品質の蕎麦の産地。これは行くしかない。
そんななかで特に気になったのが「涌井せんたあ」という蕎麦屋である。

初めて涌井へ行く時は、「涌井そばせんたあ」へ行く事に決めていた。涌井でも一番人気でおすすめの店と聞いていたからだ。
隠れ霧下そばの里の名店で舌鼓!

他にも「涌井せんたあ」をキーワードにGoogleのブログ検索にかけてみると、結構な量な口コミに遭遇。満足度が高そうだ。
ということで最終日帰り際に向かった。帰る前の腹ごしらえにちょうど良いと踏んだからだ。
 豊田飯山ICの近くから県道96号線に入り、東へ。同じく蕎麦屋の「手打ち きたざわ」の手前を右折すると発見。
▼時間は昼時。すでに並んでいた。

▼駐車場にはこんな看板。

 車を駐車し、行列に参加した。
▼この行列の先に、蕎麦が待っているのだ。

▼これが看板。

▼玄関先には、たぬき。

 ちょっと待っていると、どんどんお客さんが店内に吸い込まれていく。厨房には、皿洗い担当や天麩羅担当と思われる人たちが一心不乱に働いていた。高校生とおぼしき男女も大人に交じって働いていた。というか、大黒柱的な動きを見せていた。大したものであるよなあ、なんて勝手に感心しているうちに、一見高校生に見えそうな女性に呼ばれ座席に誘導された。
▼これがメニュー。

 そもそも蕎麦とは若干量が少ないものである、というイメージが自分の中にあったので、「ざるそばの大盛り」を頼もうと注文を受けに来た高校生風の男性に告げる。すると「…食えますか?」と切り返された。「…食えますか?」。普通の店ではあまり考えられない店員の切り返しに思わず「結構な量なんスか?」と、聞き返してしまった。すると「・・・はい」と短い返事。
 私があと7~8才若かったならば「なにを!」とムキになりながら・・

『ロマンをとことん追求するヤツラをとことん追いかけること、そしてそれを否定するヤツラをとことん追いかけていくこと』
『例えば自分が天国にいて、憎いやつが地獄にいるとしたら、わざわざ天国を捨てて地獄にぶん殴りに行く!』
P12「お笑い男の正座2」(浅草キッド)

 と、「猪木イズム」の定義を引用しながら、自分自身を鼓舞させ、「どうってことねえですよ」なんていって、頼んでいたかもしれないが、私ももう少しで30才。分別のつく年頃でもあるので、大盛りにしなかった。
正解だった。
▼これで2人前である

▼近づく

つゆにつけずに、食べると口いっぱいに蕎麦の香りがひろがった。
▼引き続いて天麩羅

天麩羅もオススメとあったので、注文してみたのである。2人で行ったので、2~3人前というものを注文したのだ。
▼近づく

▼かじってみた

南瓜や茄子など夏野菜が揚げてある。さくさくしていて、野菜が甘くて本当においしい。
ほかにも・・
▼沢庵

うまかった。
▼そして、つゆ

鰹がとても効いていた。
▼これは蕎麦湯

恐ろしく濃厚であった。つゆと割らなくても、ぜんぜんおいしいかった。
そんなこんなで蕎麦や天麩羅を食べたわけだが、やはり食べきれない。
▼もう限界です

 こんなに残して申し訳ない、という思いを抱きながら、店を後にした。しかし後で他のブログなどを散見してわかったのだが、「お持ち帰り」ができるらしい。すれば良かった。すれば良かった。本当にすれば良かった。と何度も思った。
 しかしなんなのだろう、あのボリューム。ひとつ考えられるのは、仕入れにそれほど、「お金」がかかっていないのではないか、ということである。商品にはそれぞれ適正価格というのがあるかと思うが、その価格に対応するボリュームを決定するに当たって、仕入れ値は重要なファクターとなりえる。つまり仕入れ値が高ければ量は減るし、安ければ増えるわけである(従業員コストや流通コスト、広告宣伝コストなど検討すべき変数はあるかと思うし、そんな単純ではないかもしれないが)。
 この店の場合価格が確定しない状態で仕入れしているのではないだろうか。つまり生産されたものが市場に出て価格が決定して販売され、それを仕入れる、という過程を踏むのではなく、「生産されたものをそのまま販売している」のではないだろうか、なんておもってしまう。いや、仕入れているのかもしれないが、その仕入れの過程が、普通の店で行われるようなスーパーや問屋のような業者を解して仕入れるものとは異なるのかもしれない。
だから、私が飲食店で認識しているボリュームとは、生産者から直接ではなく中間業者から仕入れて販売する事を前提としたボリュームであるだけ。私がこの店のボリュームに「驚く」ということは、ただ中間業者が介入するような商取引に慣れ親しんでいることが露見されただけである・・なんて勝手に妄想しながら、中央道をひたすら走り続けたのでした。
 ちなみに帰りも、Crazy Ken Bandの「ZERO」を聞いて帰りました。
 「湾岸線」というPV、高田順次がかっこいい。

舌を鍛える