『B型自分の説明書』から小林信彦へ


今、B型本が売れているらしい。
『週刊文春』の4月17日号に「『国民の20%しかいない』B型本だけがなぜ売れる?」という記事があった。

 一般にB型といえば、わがまま、自己中心的、マイペース、ちょっと変などと言われることが多い。そんなB型の人だけをテーマにした『B型自分の説明書』(文芸社)が、売れに売れている。ある書籍購入サイトでは約三週間の入荷待ち。四月七日付けの書籍売り上げベストテン(オリコン調査)では二位。
「正直、こんなに売れるとは思っていませんでした。現在の部数は三十五万部です」(担当編集の壁谷さん)


私もB型である。
で、Jamais Jamais『B型自分の説明書』(文芸社2007年)を買ってみた。
しかし、パラパラやっただけで、あまり読んでいない。

□ まわりがやる気満々だとやる気しない。
□ まわりがやる気ないと、がぜんやる気。

だから、読む気がしないのだろうか。
また、こんなのもある。

□ 血液型話はなんだかんだいってB型が乗りやすい。盛り上がりやすい。
□ だって、それ以外の人は血液型に執着しないから。

私はB型であるが、血液型に執着しない。
というか、ほとんど興味がない。
人の血液型を聞いても、興味がないのですぐに忘れてしまう。
しかし、B型の小林信彦は、血液型の話が好きみたい。
『笑学百科』(新潮文庫1985年)には「血液型調査」というエッセイが収められている。

 さて、笑いをうみ出す人々は、どういう血液型であるかと考えてみた。思いつくままに三十数名の名前を書き、彼らの血液型を編集部で調べて貰った。

B型は、森繁久彌、笑福亭松之助、伴淳三郎、柳家小三治、渥美清、香川登枝緒、横山やすしである。

 息がつまりそうなメンバーである。煮つまっている、という感じを受ける。
 森繁、伴、渥美の三人については説明がむずかしい。
 いま、もっとも分り易い例は横山やすしであろう。明らかに邪道であるドツキ漫才として(西川きよし)とデビューし、さまざまな試練を経て、正統派しゃべくり漫才の代表選手の座にすわった。

森繁、伴、渥美についても「異端から登場して正統派になる」プロセスは同じらしい。

 ぼくは(自分がB型だから)わかるのだが、七人の方々は、それぞれ、疎外感に悩んでいるはずである。
 これは、日本人の圧倒的多数であるA型及びO型(約七割)によって疎外され、誤解され、理解されないのを、幼時から体験しているためだ。〈成功者〉森繁久彌にしても、事情は同じだろう、と、ぼくは推察している。

B型は疎外されているのかァ。
そう言われると、そんな気がしてきた。

書を持って街へ出る