セックスサファリ問題OK
憧れのセックスサファリ
いこうよセックスサファリ
ああ ああ裸になるふたり
空には月明かり
愛のサファリ
ゆけ
裸ばかりの街
渋谷あたりサファリ
激しい嵐の愛(「セックスサファリ問題OK」ORIGINAL LOVE(アルバム「ビッグクランチ!」より) )
現在では、田島貴男のソロユニットとなっているORIGINAL LOVEの楽曲である。
タイトルの意味もよくわからないが、歌詞からしてなんだかわからない。
一説にはタイトルに含まれている「OK」は、矢沢永吉からきているらしいが、だからってなにも腑に落ちない。
けど、かっこいい。
名言とかどうとかっていうことはもう、いいよ。って思ってしまう楽曲である。
例えるならば、泥酔し、気持ちが悪くなりながら最終電車にのったものの、微妙な揺れにたまらなく苦しくなり、「この電車は終電だから、万が一下車しそこなっても、知らないよ」的なアナウンスを執拗に繰り返す車掌の車内放送すらうっとおしく感じ、「うるさい、そんなのどうでもいいよ!」と思うときの心境に近い。
とはいえ「なんだかわからないけどいい」のはなぜなのか、を考え続けるくせをつけろ、と学生時代に通っていた文案家養成講座の一流文案家の人は話していた。仕事の経験上その点は同意する。意思決定の過程において複数の合意が要するのは、現代的な企業の性であるから、蓋然性がたかい論拠を提示することは、基本であるよ。でないと、怒られるよ。で、そのほうが施策として効果的である(と思われる)。頭ではわかっているよ。でもさ、いいものはいい。
とはいえ、職業的良心に基づいて言語化を試みたいのだけど、自分は音楽に対して批評する言語を持ち合わせていないので、うまく言葉にできないのがとても心苦しいが、その壁を乗り越えて、がんばって言葉にしてみるならば...生涯でいちばん激しいくしゃみを受け止めたティッシュを丸くまとめてゴミ箱に投げ捨てたら、そのゴミ箱から、白い鳩が3匹飛び立って行ったようにしてつくったんじゃないか、っていう曲である。
このわけのわからなさに、一生懸命になっているのがとてもかっこいい(※)。
■今回紹介したもの
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この曲の入っている、「ビッグクランチ!」というアルバム自体が、もう、すばらしい。
たとえばいちばん最後の曲「R&R」という曲を聞きながら、表参道駅から青山通りを会社に向かって歩いている最中、強引な左折を試みる車両があっても臆することなく、「いつかラーラララーララーくちーずさむのさーもえるーよおおなあーむねえいっぱいのあーいさあー」と堂々としていられるし、「液状チョコレート」という曲を聴きながら深夜、自宅の最寄り駅から家まで、20分ほどの距離を、星空を眺めながら歩いていると、己という存在が宇宙の一点に向かって、じゅるじゅると吸い上げられていくような錯覚に陥るし。
で、2月にライブがあったので、行った。
ちなみにライブ名は「エクトプラズム、飛行ツアー」である。

よくわからない。いちおう、昨年末に発売されたアルバム「東京 飛行」の最後の曲なのです。
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このアルバムもしょっぱなの「ジェンダー」といいすばらしい。ライブで演った「13号室からの眺め」などはもう最高で、会場内で購入したビールによる酔いも重なり
自分のなかではぐちゃぐちゃでした。
でも、そのぐちゃぐちゃ加減がいいのである。だって仕事ってものは、いわばこういうぐちゃぐちゃを整理整頓していくことだったりするし。反動なのかもしれない。
※「わからなさに、一生懸命になる」といえば、先日とある知人の知人の某プロダクションに所属する若手芸人と俳優が結成した劇団の公演に手伝った。(といってもチラシ作りにかかわったり、本番当日に顔を出して舞台をダメだしするとか、そんな役割だったのだけど・・)
この舞台で、ライターの火をリアルに頬に近づけられて熱がり笑いを誘う、というシーンがある。しかしこのシーンを演じたこの役者はその熱がり方に納得がいっていない様子であった。そこで、この日のすべてのステージが終わったあとメンバーが向かう中華料理屋に自分も同席し、悩んでいたその役者に「本当に熱がっていないんですよ!!だから観客は感じられないんですよ!!ちゃんと炎の熱を感じて、熱がりましょうよ!!」と私は話した。そうしたらその役者はうつむいていた視線を中空にやり、一言「見えてきた」と呟いた。そして「確かに俺、稽古で熱くて、火を怖がってた。それが客に伝わっていたんだ。明日はちゃんと熱がる!」と彼は話した。
私は感動した。なにに感動したかって、ライターの熱がり方でここまで真剣に悩める人間が居るだろうか、ということである。その時やはりかっこよく見えたのであった。



