デパートなど広くて見通しの悪い建物の中では時々トイレ探しに苦労します。おなじみのシンボルマークに「トイレ」と書かれた案内表示がトイレの側の通路にしかなかったりする場合はなおさらです。「入り組んだ建物の中でトイレを探している人を確実に案内するには看板を増やすしかないのだろうか?」そんな問いに対する一つの答えを先日あるトイレで発見しました。
私事ですが筆者は先日沖縄に行きました、そのため前回のエントリーとともに今回の物件も沖縄のものとなっています。今回紹介するのはオープンしてからまだ日が浅いDFSギャラリア沖縄のトイレです。高級ブランドを数多く取り扱う免税店だけにトイレは清潔であることはもちろん洗面台のデザインなどさりげなくゴージャスさも加味されており、なかなかのものです。ただ独立したバリアフリートイレがなく(3つある個室のうち一つが一回り広く、手すりが付いている)、なおかつ入り口も内開きだったりとバリアフリーへの配慮が今一つかな、とも感じましたが。
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しかし、このトイレで感心させられるのはこのトイレ自体ではなく、トイレへの誘導方法です。フロアマップを見るとこの免税店には2箇所のトイレがあることがわかります。そのうち写真を掲載したトイレはフロアマップの中央付近にあるテラス出入り口そばのトイレです。位置から考えてブティックゾーンより東側にいる人々はこのトイレを利用することになるでしょう。ブティックゾーンやそれより西側は一本道で店も整然と並んでいるのに対して、東側は基本的には一本道であるものの分かれ道が何本かあり、店もひしめき合うように並んでいる事がフロアマップから見て取れます。つまり、ごちゃごちゃしているわけです。しかも奥のほうに行くほどトイレからは遠ざかってしまいます。そんな構造をカバーする為の秘策が今回のタイトルとなった「トイレに通じる長い通路」なわけです。
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実際にこの店が密集したゾーンを歩いていると「トイレはこちら」と矢印付きの案内看板に出くわします。「あれ、こんなところにあったっけ?」とその矢印が示す方向に歩き出すのですが、普通は少し歩けば出会えるはずのトイレに歩いても歩いても出会えません。暗めの照明と壁に用いられた石の装飾からなんとなくロールプレイングゲームの主人公のような心境になりながら右の写真のような長い通路を抜け、いくつかの曲がり角を曲がってようやく到達です。テラス出入り口からこの店に入り、店内を回る前に事前にトイレに入った方ならあることに気づくはずです。
「あれ?どこかで見たことが・・・」
何のことはありません。通路の入り口で見た看板はなにも「すぐそこにトイレがありますよ」と謳っているわけではなく、ただ「トイレへの近道はこちら」と言っているに過ぎなかったのです。これに導かれて通路に入った人は「あれ、おかしいな。なかなか着かないぞ」と思っているうちにトイレがあるテラス出入り口付近まで戻されるのです。当初、店内の構造を理解していなかった私は「やられた!」思うと同時に「なるほどな」と感心しました。
たとえ看板のすぐそばにトイレがなかったとしてもこの道を行けばトイレに行けるといいう確信を持つことが出来れば大分気は楽になるはずです。また、この建物のように一本道で店内を一周できるという構造の場合、混雑時などに人の流れに逆らって歩く必要もなくなり、人の流れもすっきり出来るなど利点も多いように感じます。
このトイレではショッピングをする人とトイレに行きたい人をなるべく早い段階から分離しようと試みている辺りに感心しました。両者では目的が違うため歩くスピードもおそらく違うでしょう。トイレという目的地に早く、確実に誘導するために特別な通路を設けたことは注目に値すると思います。ただ、この建物の場合、売り場の広さの割りにそもそもトイレが少なすぎるのでは?と指摘したくもなります。もう一箇所建物の東端にあればと思いますし、それが無理でももう少し個室・小便器の数を増やして欲しかったと思います。平日のそこそこの人の入りでも3つの個室全てが埋まっている場面が多く見られたので休日はさらに込み合うのでは・・・、と心配になってしまいました。
それではまた次週。
<今回紹介したトイレ>
DFSギャラリア沖縄
ゆいレール おもろまち駅下車すぐ