『生協の白石さん』と生協のブックガイド


『生協の白石さん』
「『生協の白石さん』って知ってる?」
と同じ職場の人にきいてみた。
で、その返事が、
「生協の配達の人って白石さんっていうんだっけ?」
どうやら、職場に配達に来る生協職員の話だと思ったらしい。
私の職場では、白石さんは、まだまだ無名らしいが、世間では有名人である。
『生協の白石さん』(講談社2005年)読んでみました。
内容は説明するまでもないと思うが、東京農工大学の生協職員白石さんが「一言カード」で寄せられた質問などになんでも答えてしまう、そのやりとりを本にしたモノ。
私が興味をもったのは、内容ではなく、そのスタイルだ。
1ページは一組の「生協への質問・意見、要望」と「生協からのお答え」からなっている。
例えば、「生協への質問・意見、要望」が、

僕にはまだ春が
来ないのですが……
何とかして下さい、
白石さん

とある。
その下にこれに対する「生協からのお答え」がある。

 そうですか。まだ春、来ないですか。
 微力な一生協職員の私として、何もしてあげる事はできませんが、成功者の多くは、自らが成功した時のイメージを事前に脳の中で膨らまして事に臨むと聞いた覚えがあります。
 鏡介さんにとっての”春”が何かは存じませんが、活力溢れる日々を送る内、自然と訪れるかもしれませんよ。頑張って下さい。

これで1ページ。
200字もない。
スカスカである。
このスカスカなスタイルは、本が売れているひとつの要因であると思う。
読み易いのだ。
だから、私も『生協の白石さん』の話はこのへんで終わりにしよう。
ブログ「がんばれ、生協の白石さん!」
●生協のブックガイド
農工大の学生は白石さんからコメントをもらっているが、私が生協からもらったモノで印象に残っているのは、ブックガイドである。
私が大学に入ったのは1998年であるが、その年の春、生協の書籍部に「97おすすめ本リスト」という冊子がおいてあった。
これは、大学の先生方が「”学生へのおすすめ本”をリストアップ」したものである。
リストをみてみると、私のゼミの先生が10冊推薦している。
そのなかに私が持っている本は7冊もあった。
(このリストをみて買ったのかなァ)
冊子の裏表紙に「◎無断転用・転載を禁じます」とあるので、転載はしないが、その7冊を私が紹介しよう。

加藤秀俊『取材学』中公新書1975年
加藤秀俊『自己表現』中公新書1970年
加藤秀俊はリースマンの『孤独な群衆』の訳者として知られている(私がそう思ってるだけかも)。
この2冊は文章が読みやすく面白かった(気がする)。
2冊とも100円で買ったので、値段もいい。
ちゃんと読んだはずなのに、内容は残念ながら覚えていない。
富永健一『社会学講義』中公新書1995年
富永健一『近代化の理論』講談社学術文庫1996年
先生の先生の本。
『社会学講義』は社会学の入門書である。
が、日本の社会学史にも触れている。そんな入門書みたことがない。
『近代化の理論』は放送大学のテキストの文庫化。
こっちの方が社会学入門にいいと思う。
「まえがき」にこんなことが書いてある。

本書はごく平易に書かれている点がメリットではないかと思う。最近の社会学の本では、ドイツのルーマンやフランスのブルデューのように、ほとんど理解不能なほどむつかしく書かれたものが人気を博しているが、私はそういう書き方には疑問をもっている。

ウォーラーステイン『社会科学をひらく』藤原書店1996年
ウォーラーステインは世界システム論で有名な人。
藤原書店の本は高いので買えなかったのだが、古本屋でみつけたので買った。
字が大きいから読めるかなと思ったがまだ読んでない。
吉永良正『「複雑系」とは何か』講談社現代新書1996年
ブックオフで100円で買った。
読んでないので「複雑系」とは何かいまだにわからない。
きっとリストをみて買ったのだろう。
E.H.カー『歴史とは何か』岩波新書1962年
これもブックオフで100円で買った。
これはリストをみて買ったのではなく、清水幾太郎の『論文の書き方』を読んで買ったんだと思う。
これも読んでません。

書を持って街へ出る