日本を代表するトイレメーカーといえばそれはやはりTOTOですが、それに対抗する存在といえばそう、INAXです。そのINAXといえば
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このマークでおなじみですね。
では、これは?
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上のロゴはもはやレア物ですが、下のロゴは一度は見たことがあるのではないでしょうか?
ina?INAXとどんな関係が?実はあるんです!INAXは昔は伊奈製陶という社名だったのです。つまり、Ina SeitoのInaを図案化したのが下のロゴというわけです。このロゴは1969年から1985年まで使われました。それ以前は上の鳩をモチーフにしたものが使われていました。
さて、1969年といえば今でもおなじみのTOTOのロゴが誕生した年でもあります。そうですinaロゴとTOTOロゴはまったくの同期なわけです。ちなみにTOTOになる以前は東洋陶器という会社名でした。今でも正式な会社名は東陶機器と当時の名残を残しています。ちょっと話はそれますが、せっかくですからTOTO以前の東洋陶器時代のロゴもお見せしようと思います。
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上が1949年から1962年まで使用していたもの、下が1962年から1969年までのものです。日本の二大トイレメーカーの商標がどちらも鳥だったという事実にも因縁めいたものを感じますが、さらに驚きなのがこの二つのロゴの残存率の高さ。1969年まで使われていながらも今や伊奈製陶の鳩マークはそう簡単に見つかるものではなくなったのに対し、二つの東洋陶器のロゴは鷲マークはあまりにも古い、かといってtoyotokiマークは短命に終わっているという不利な条件にもかかわらず、伊奈製陶の鳩マークよりも見る機会が多い気がします。この辺はさすがシェアの差というほかないですね。
さて、伊奈製陶の話に戻りましょう。調べたところ伊奈製陶の「伊奈」は地名ではなく創業者の名前からきているそうです。なるほど伊奈氏 VS 東洋ではスケールの面でTOTOに対して分が悪い、と思ったかどうかは分かりませんが、どちらかというとローカルなイメージの企業だったことは確かだったようです。そこで、1985年に伊奈製陶は社名変更を敢行します。
その結果が
ina+X=INAXというわけです。
Xには未知の可能性を持つ、というような意味を持たせているそうです。その可能性を発揮することが出来たのかINAXはこれまでのローカルなイメージを払拭し、先進的なイメージの企業への脱皮に成功しました。たとえば40万円超!というこの便器
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時代はバブル・・・、という感じですが、仮にこの便器にinaのマークが付いていたらちょっとミスマッチですが、INAXのマークなら意外と自然に受け入れられるんではないでしょうか。むしろ伊奈製陶のままだったら手がけなかったであろう商品のような気もします。当時のINAXはこのほかにもさまざまな高額商品にも手をつけ始めイメージアップを図っていたようです。伊奈製陶からINAXへ、というこのCIは様々な企業が導入したCIの中でも成功例の一つと数えられるものなのか、今でも検索すると当時の社名変更のエピソードがいくつか出てきます。
と、このようにイメージチェンジに成功したINAXですが、著者はどういうわけか伊奈製陶に心惹かれるのです。同世代のTOTOと比較するとどことなく垢抜けない印象のロゴも、妙に丸みを帯びた製品のデザインも(下はその一例)、そして何より情報の少なさが私を惹きつけます。TOTOには70年代から現在までの製品の総合カタログを閲覧できる図書館があり(現在は閉鎖)、そこで情報を仕入れることが出来たのですが、伊奈製陶の場合そういった場所がまったくないため、情報は非常に少ないのです。やはりまだ見ぬものへの好奇心が私をここまで伊奈製陶に駆り立てているようです。実際、ちょっと前は鷲のマークの便器が何者かどうか分からず今の伊奈製陶のように非常に気になる存在だったんですが、TOTOの旧ロゴと分かってからはその熱もだいぶ冷めた経験があります。そのため、一度当時のカタログを読んだり、伊奈シャワートイレを使ってみないことには私の伊奈製陶熱は冷めそうにありません。
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最後に余談ですが、この記事を書いていて思い出したので幼少期の思い出を。
小さいころ、「inaが新しくなってINAXになった」という事実を発見した私は「トイレのメーカー名は昔に行くにつれて後ろから一文字ずつ消えていく」という妙な仮説を立てました。この仮説を後押ししたのは当時私の周囲に居た親戚のおじさんなどの年上の人たちです。彼らの中にTOTOを「とーと」(アクセントを頭につけて)と発音する人が何人か居る点に着目した私は、「おっ、TOTって言ってるぞ。inaがINAXでTOTOがTOTと来れば・・・」とTOTO→TOT→TO→T、INAX→ina→in→iという進化の過程を作り、両親に自信満々で発表したのです。すると両親は笑いながら「じゃあT,iより前はなんなの?」と質問してきました。予想外の質問に一瞬硬直する私、しかしそのすぐ後、意を決したように私はその進化の過程にペンで文字を書き加えました。その内容は、
T→トイレのメーモン(当時”名門”が漢字で書けなかったため)
i→トイレメーカー
このころからTOTO=トイレの名門(って言うのもなんというか・・・)という認識だったにもかかわらずINAX=トイレメーカーという投げやりな扱いをしていたことから当時の私は頑固なTOTO派だったんでしょうか。それともシェアNo.1という大人の事情をうすうす感づいていて、断腸の思いでINAXの立場を下げたのでしょうか。記憶をたどってみるとなんかその両方の理由半分半分だった気もしてきました。どちらにしろINAXとinaの関係は分かってもTOTOとtoyotokiましてや不可思議な鳥のマークの関連性など知る由もなかったころのよい思い出です。
鳩のマークの伊奈製陶が見られるトイレ
東京メトロ丸ノ内支線 中野富士見町駅・中野新橋駅
(このほかにも東京メトロ各駅はina率が高いです。)
鷲のマークの東洋陶器が見られるトイレ
江ノ島弁天橋途中の公衆便所(岩屋洞窟行きの船乗り場のそば)
40万超の便器に座れるトイレ
リビングデザインセンターOZONE7F
(新宿パークタワー内)
それではまた来週。
関連リンク
まっつ~の毎日グダグダ…_〆(゚▽゚*) INAXとTOTOの創始者は・・・
どうやらTOTOとINAXの創業者が兄弟だという説が流れていたようです。実際当たらずとも遠からずだったり・・・。